読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

中川ケイジBLOG

(社)日本ふんどし協会会長、『SHAREFUN®(しゃれふん)』プロデューサー中川ケイジのBLOGです。仕事のこと育児のことなど諸々書いて行きます。

【人生転機】SUSANOOでの8分間

f:id:keiji511213:20160310173103j:plain

6日(日)、SUSANOO(スサノヲ)デモデイの舞台に立たせて頂きました。約130名満員の会場での8分間。責任重大のトップバッターを務め終えた放心状態から、昨日まで寝込んでしまいましたが、ここまでの4ヶ月を振り返ると「ふんどしで起業する!」を決意した時以来の熱いものがこみ上げてきました。

素晴らしい機会を頂けたので、デモデイまでの道のりを振り返っておきたいと思います。分野は違えど、同じく社会を変えるために悩み、苦しみ、切磋琢磨しあった3期の仲間と、それを支えて下さった運営事務局の皆さん、そして多大なサポートを下さった1期、2期の先輩方に敬意を込めて。

SUSANOO(スサノヲ)とは、「社会の片隅にある、誰もが見て見ぬふりをしてしまいがちな課題」に果敢に取り組み、持続可能な仕組みをつくろうとする起業家を応援するために、NPO法人ETIC.代表理事の宮城治男さんとMistletoe代表の孫泰蔵さんの想いが合致し、2013年秋にスタートしたプロジェクトです。 

 応募のきっかけと採択まで

f:id:keiji511213:20160310172959p:plain

8月、敬愛する『防災ガール』代表 田中美咲さんのfacebookの投稿を見て「これは!」と思いました。【荒ぶる社会起業家を求めています】はもちろん、機会を環境は自分で創るものというメッセージ。第1期メンバーとしてSUSANOO参加移行、爆速で成長されている田中さんがオススメしているのであれば間違いない!すぐに説明会に参加し応募するも、実は倍率が非常に高いことを知り焦る。合格までの対策を練りまくる。

f:id:keiji511213:20160310173022p:plain

↑すぐに相談してしまう図

面談では今までの活動とこれからのビジョンについて。何が正解かは分からないけどとにかく「ふんどしで世界を変えたいんだ」という熱意と、今困っていることを正直に話した。(僕を落としたら後悔するぜ!という気迫も持ってw)

そして無事合格!ホッ。

地獄のはじまり

僕と同じように採択された20近い社会起業家達が集まった。食、サービス、文化、、、様々なジャンルで「え!こんなことを真剣に取り組んでいるとは!」と思うような人ばかり。「なんでそこなの??」と不思議に思うくらい尖った分野が多い。が、他のメンバーからしたら「ふんどし」もかなり特殊か!それにしても僕から見ても皆良い意味で変わってる、変な人ばっかり!(笑)

11月から毎週火曜日の夜、渋谷に集まってブートキャンプと呼ばれるそれぞれの事業モデルやビジョンにツッコミを入れられまくる時間(←説明下手)が始まった。

「それって誰が困ってるの?」

「どうしてそれがその人を救うことになるの?」

「結局何がしたいの?」

つらい。何がつらいって言語化できない自分が悔しい。上手く伝えられない自分も、しっかりとそこまで思考できていない、仮説&検証できていない自分が悔しい。なまじいくつかメディアに取り上げられてきた小さいプライドが邪魔もする。

加えてメンターと呼ばれる先輩方も優しくてつらい。ビシッとコテンパンに言ってくれたらいいのに、いつも(自分もそうだったんだよ)と優しい空気を出してくれるから逆に泣けてくる。東京から水戸までの帰り道(約3時間)はいつもフラフラになるほど頭を使っていた。今まできちんと思考なんてしてなかったかもしれない、、、直感でしか動いていなかった自分を責めた。

「もう辞めます」

年末が迫ってきた。僕にとっては大事な大事な2月の小田急百貨店での2週間の催事「2.14ふんどしフェア」に向けての準備も急務だ。借金して数百万を投下する商品の製造に胃がキリキリと痛い中、アルバイトスタッフの募集とシフト調整、デコレーションやPOPデザイン、江の電の「ふんどし告白電車」企画の進行、サイトのリニューアル、メディアの対応、、、、。1人で抱え込むことが多すぎて、精神的にギリギリ、いやもうアウトな状態。その状況下での火曜日。正直とてもSUSANOOどころじゃなかった。借金をして作る『SHAREFUN®』の方が大事に決まってる。2月14日「ふんどしの日」のメディアチャンスを逃す訳にいかない。他人の事業に意見している暇なんてないんだ・・・

もう辞めよう。たかが1回のプレゼンじゃないか・・・

12月のとある火曜日、僕は運営の人にいつ告げるかを迷っていた。今日のブートキャンプが終わるタイミングで言おう。これでみんなともお別れだ。今の僕には大事な火曜日の夜に3時間も思考する時間なんて無いはずだ。応募するタイミングを間違えたんだ。自分への言い訳を握りしめて最後の火曜日に向かった。

思いとどまったメンバーの姿

この日はメンターと呼ばれる外部の方が自分たちのピッチ(説明)を各テーブルに別れて聞いてくれる日。最後とは思いつつも今後のために変わらずプレゼン→フィードバック(意見や感想)を頂く時間。この日も宿題もせずに来てしまった。5分で魅せる資料も作ってない。与えられた5分、もうやけっぱちで資料なしで挑むしかない。開き直って話した。資料もない5分で完結もしないただの「なぜ僕がふんどしを広めたいのか」それだけを話す。これをプレゼンとしたら0点だと思う。それでも・・・

「面白い!いけると思う!」

目の前にお腹を抱えて笑ってるメンターがいる。(いや単に面白いだけじゃダメなんだ。食っていかないといけないんだけど、、)と不安な顔をしていたのが分かったのか「いや、ここまで良い商品があるならあとはスピードだ。一気にやった方が良い!他に同じような事例はあるかな?参入障壁は?シリーズAの投資は検討してる?具体的には・・・」

実際に自分のビジネスを成功させている人、数々のスタートアップを見てきた人からの言葉はグッと胸に刺さった。こうやって不安に思っていることを俯瞰の目で見てくれる人がいることのありがたさをあらためて感じた。

周りを見ると同じ3期のメンバーがメンターにもらうフィードバックによって顔がパッと明るくなっている。あれ?そっちもいつのまにか何かきっかけをつかめた顔になってる。同じように悩んで孤独を感じて、それでも「これが社会を変えるんだ!」と取り組むメンバーが苦しみながらも成長している進行形の顔があった。彼らだって同じなのか。

「自分だけが苦しい訳じゃない」

1人で奔走してボロボロになりかけていた僕は、この瞬間に最後までやりきることを決めた。同じように傷ついても成長しようとしているメンバーに、初めて仲間意識が芽生えた瞬間だった。

 直前での厳しいフィードバック

 「それじゃあ女性は【自分ごと】として入ってこうへんで」

5日後には大舞台を控える最後の火曜日。構成は9割固まっていて、あとは微調整の段階で予想以上の厳しい指摘をもらった。ふんどしは女性にこそ広まらねば意味が無い。それまで基本的には大まかには良しとされてきたプレゼン構成がこの日初めて見てもらったメンターの方にはじき返された。指摘されているポイントはもちろん的をえていて改善が必要だ。理解できるが理解できる精神状態じゃない・・・もう残された時間が無いのだから・・・

他のメンバーもかなり厳しい指摘を受けている。確かに僕から見ても自分を含めて皆弱くて甘くて突き詰められていない。僕も含めた3期のメンバーは当日直前のこの日「薄っぺらさ」を痛烈に指摘され大きく考え直さざるを得ない状況になった。見れば皆顔が青い。さあどうしたものか・・・

徹底的なサポート

次の日すぐに田中さんに相談した。現状を見てもらい、何が足りないかを指摘、かつ伝えなきゃいけない大切なこと、自分の事業の「楔(くさび)」についてのアドバイスをもらった。色んな人から頂いてきた意見がやっとここで整理できてつながった。パッと視界が明るくなり、道が見えた気がした。

「まだ間に合う、いや間に合わせる!」

 パワポの資料もピッチの構成も当日出発前まで磨いた。どんな時間でも田中さんがすぐにレスをくれた。前日の出発ギリギリまで何度やっても7分50秒で話しきるレベルまで練習もできた。子供を寝かしつける22時に寝て3時に起きて練習、という日が続く。さあ後は本番を迎えるだけだ。

当日本番の感情の変化

同期が作ってくれたオープニングムービーに興奮し、登場の演出が当日本番前に繰り返し練習される。そして迎えたトップバッター。舞台裏では田中さんが送り出してくれた。実際の自分のピッチはあっという間に終わった。ウケるはずのポイントを外したときは一瞬固まったが、持ち直したと思う(多分)、そして無事にトップバッターの重責を果たせたと思っている(思いたい)。

f:id:keiji511213:20160310173132j:plain

f:id:keiji511213:20160310173152j:plain

自分が終われば緊張が終わると思っていた。だけど違った。メンバーが壇上する度に緊張した。同じように苦しんだ彼らを知っているだけに心から応援できた。こんな感情は初めてかも知れない。今までのピッチ大会はコンテストで、他者=勝つべきライバルだったからだ。

メンバーのピッチ構成は先日までのものと大きく違っていた。最後に受けた厳しめのフィードバックを彼らもしっかり修正してきた。資料もみちがえる出来になり、ピッチ内容やその話し方も堂々としてとってもカッコ良く立派だ。誇らしい。自分のことのように。  

そしてこれから〜閉校式がスタートライン〜 

2日後の3月8日は閉校式だった。感極まるメンバーを見てグッときたし、あらためてこの場にいれることを感謝した。同期のメンバーはもちろん、運営してくれているスタッフの方々、支えてくれた先輩方にも心から感謝した。でもこれで終わりではない。この恩は自分たちが本当に「社会を変える」ことでしか返せないことを皆知っている。

無事に終えた今、あらためて自分が向き合っている社会問題や、ふんどしを「FUNDOSHI」として広めた場合に変わる世界が鮮明に見えています。

さあこれからどう仲間を募ろうか。どう広めていくか。SUSANOOに参加したおかげで2016年から大きく変えていける心の準備が整った。あとはやるだけ。それも超加速度的に。

f:id:keiji511213:20160310173243j:plain

Team SUSANOO 中川ケイジ

SUSANOO (スサノヲ)

sharefun.jp